記事: BENKEI BAT(ベンケイバット)が生まれたきっかけ

BENKEI BAT(ベンケイバット)が生まれたきっかけ
きっかけは2022年、僕がアメリカで野球を学んでいた頃にさかのぼります。
現地でいろいろなトレーニングやコーチングに触れながら、バッティングについて改めて深く考えた期間でした。その中で再確認したのが、普通のバットより重くて長い「長尺バット」の価値です。
アメリカでは自分でも長尺バットで練習していました。スイングスピードを上げるためというより、どちらかというと「メカニクスを強制する」道具、つまりスイング軌道を強制的に整えてくれる道具として、すごく価値が高いと感じたんです。
帰国してからは、指導している選手にも長尺バットを積極的に使ってもらうようになりました。その中には、Bチームでプレーしていた大学生がAチームの4番を任されるようになったケースもあって、長尺バットってやっぱりいいなと感じていました。
「芯を動かす」ことの大切さ
それと同時に、指導の中で気づいたことがあります。バットの芯を動かすことの重要性です。
バッティングは、最終的にはバットの芯でボールを捉える運動です。だから、芯をどう動かすかが一番大事なんですが、それができていない選手がすごく多いと感じていました。
芯を動かすには、グリップを支点にできないといけません。これができないと芯を強く動かせなくて、詰まりやすくなったり、手打ちになったりします。グリップが前に出ていく形になるので、こすった当たりが増えたり、スイングスピードが上がらなかったりもする。そういう選手をたくさん見てきました。
そのたびに「もっと芯を強く動かしていこう」と話してきました。でも、言葉で意識してもらうだけでは限界があります。それなら、選手が自然と学習できる道具を作れないか。そう考えて、長尺バットの中でも、より芯を感じられる設計にすればいいんじゃないかと思いました。こうして生まれたのがBENKEI BAT(ベンケイバット)です。
職人さんと詰めた4つの要素
素材は合竹です。形・重さ・長さ・バランスの4つを職人さんと何度もすり合わせながら、「最も芯を感じられる設計」を目指して試行錯誤しました。グリップの形はもちろん、グリップから芯にかけてどこで太くなっていくかという形状まで含めて詰めています。
長尺バット自体は、新しいものではありません。そのうえで、形・長さ・バランス・重量にこだわり抜いて、芯をはっきり感じられる一本を目指しました。サンプルが上がってきて初めて振ったときは、「うわ、これはめちゃくちゃいいな」と本当に感動したのを覚えています。
確信に変わった日
その後、実証実験を進めていくことになるのですが、その前にスクール生に試してもらったときのことは今でも鮮明に覚えています。
打球速度が伸び悩んでいた子が、BENKEIで練習したあとに打ってみると、パーンと一気に自己最速の打球速度が出たんです。自己最長飛距離を更新した子もいました。それも1人ではなく、その時間だけで2〜3人。
このとき、「すごくいいトレーニングバットができた」と確信しました。
こうしてできあがったのが、トレーニングバット「ベンケイバット」です。
